VDT症候群について
Q1:最近よくきくVDT症候群とは何でしょうか?
A1:VDT症候群とは、パソコンやテレビゲームなどの端末である
VDT (Visual Display Terminal)を用いた長時間操作により、目・身体・心などに影響のでる病気で、別名テクノストレス眼症とも呼ばれています。
わたしたちのまわりにはたくさんのVDTがあります。
視線がディスプレイ、キーボード、書類の間をひんぱんに移動するため、疲労がはげしくなります。
画面を集中して見続けるため、まばたきの回数が約1/4に減り、目が乾燥し、目に負担がかかります。
また、長時間同じ姿勢をとり続けるので、首、肩、腕などの痛みがでてきます。
現代の新しい病気とされ、オフィスで増加しているようです。
Q2:VDT症候群の症状はどのようなものですか?
A2:VDT症候群には視覚系症状、骨格筋系症状、精神神経系症状があらわれます。
視覚系症状としては、ドライアイと呼ばれる眼球の乾き、目のかさかさ、充血、痛み、異物感、涙の流れ、目の疲れ、視力の低下、目のかすみ、物がぼやけるなどがあります。
その他に、長時間作業による眼精疲労がおこります。骨格筋系症状としては、肩こり、首・肩・腕の痛みとだるさ、背中の痛み、手指のしびれなどです。
精神神経系症状としてはイライラ、不安感、抑うつ状態、睡眠障害などです。
Q3:VDT作業をしないほうがよい人はどのような人ですか?
A3:角膜炎、結膜炎、
ドライアイ、緑内障の人は、過度なVDT作業を控えましょう。
異常を感じたら、早目に眼科専門医に相談しましょう。
Q4:VDT症候群にならないための予防法を教えてください?
A4:VDT画面は、直射日光を避け、十分に明るく、照明が反射しない場所に設置してください。
1時間に10分間程度休憩をいれ、体操したり、遠くの風景を見たり、目を閉じたりしましょう。
人工涙液の点眼を通して眼球乾燥を防止するとよいでしょう。
画面と目の距離は40~50cm位に保ちます。画面を少し下に設置すると、視線が下に向かうので、目の乾燥を防ぎます。
異常を感じたら、空調から出る風が直接からだに当らないようにしましょう。
Q5:VDT症候群ではどのような治療をしますか?
A5:目の乾きを防ぐために点眼薬の治療を行うと同時に、適度な運動で身体をほぐすと疲れがとれます。
眼科に行って、目の疲れをやわらげ、目にうるおいを与える点眼薬や、身体や目の緊張をほぐす飲み薬などの治療を受けるのもよいでしょう。